2015年3月23日

ナショナル・レジリエンス懇/国土強靱化で地域活性

【リスク軽減成長けん引融資制度を積極展開】
 内閣官房の「ナショナル・レジリエンス(防災・減災)懇談会」(座長・藤井聡内閣官房参与)は20日、第19回懇談会を開き、「地域活性化と連携した国土強靱化の取り組み」案を提示したほか、国土強靱化につながる民間の取り組み促進に向け、ワーキング・グループ(WG)を立ち上げることを示した。18日まで開かれた国連防災世界会議で採択された「仙台枠組み」で、自治体や企業も防災に積極的に関与する「防災の主流化」が盛り込まれたことと歩調をあわせた取り組みとなる。
 「地域活性化と連携した国土強靱化の取り組み」案は、懇談会の「地域活性化連携ワーキンググループ」がまとめた提言で、地方自治体に対して地域強靱化計画の策定・見直しや地方創生戦略との連携などの推進を促している。
 国土強靱化と地域活性化は、地域の豊かさを維持・向上させるという点で同義であるとし、強靱化によってさまざまなリスクによる経済へのマイナス効果を軽減し、官民の投資によって内需を拡大するほか、インフラや組織、団体、まち、新技術が強靱化することで成長をけん引するとの考え方を提示した。
 地域活性化に効率的に結びつけるための具体的な取り組みとしては、防災や事業継続の取り組みを評価する「格付け」手法を導入した融資制度の積極展開を提示した。「自律・分散・強調」型の国土形成や、企業の事業継続のための本社の地方移転も地域活性化につながる。
 地域のコミュニティーでは、備蓄や防災訓練などを通じた行政と民間が地域レベルで連携する必要性も示した。地域の強靱化に向け、技術や製品、システムの地域外への売り込み、民間投資を誘発する仕組みの具体化、民間の都市開発における事前防災・減災の効果への着目、点検・診断などのメンテナンスサイクルによる取り組みの推進も求めた。地域が具体的な 強靱化の取り組みを検討するための 「連携事例集」も作成する。
 国土強靱化につながる民間の取り組み促進のWGでは、民間の強靱化に向けた取り組み事例の他企業への普及・拡大、事例の課題の解決、災害時の効果発揮だけでなく平時にも競争力向上につながる投資の価値の民間企業間での認識拡大、民間の取り組みを商品やサービスの需要につなげる方法などを検討する。
 2016年度当初予算概算要求や税制改正要望に反映する速やかに実行すべき方策を早期にまとめるほか、15年末までに最終報告をまとめる予定だ。