2013年8月22日

「人手が足りない!」大槌町復興を支援する災害復興ワークス 関幸子理事長

岩手県大槌町で地域復興を支援している災害復興ワークスの関幸子理事長は、震災復興におけるまちづくり会社の役割を「外からの応援団と地域の接着剤になること」だと強調する。チームまちづくり(大西隆理事長)が主催する連続セミナーでは、自身が立ち上げた復興まちづくり大槌株式会社での事例などを通じて、マンパワー不足や前例のない業務に対するノウハウ不足などの課題を解決するために公民連携を促進し、さらに地域経済の活性化に向けて事業者の経営支援などに取り組む姿勢を示した。

 震災の被災地は、戦後70年かけて積み上げてきたインフラを5年程度で再構築しなければならない。作業量はかつて経験したことのない膨大なものとなるため、行政のマンパワー不足に加え、従来の手続きでは時間がかかり効率性に欠けることなどが課題となっている。
 実際に大槌町では、「2011年度当初予算が56億円だったのに対し、12年度は531億円となっている。事業量は10倍に増えているのに職員が足りない」と話す。地域の現状に目を向けても「2年4カ月が過ぎた今も全く変わらない。戦後の焼け野原はこんな感じだったのだろうと思うくらいの景色」だという。

◇住み続けられるまちに

 こうした状況下にあって、被災地におけるまちづくり会社の目的を「地域経済を立て直し、住民が住み続けられるまちをつくること、新たな地域産業の種をつくること」だと見据える。その実現に向けて、官民連携による事業手法の導入や役場と協働して復興関連事業を推進することで事業の効率化を図り、復興事業の中から地場産業を創出するなど地域経済の活性化も含めた支援を展望する。
 ことし3月に設立した復興まちづくり大槌株式会社は、▽なりわいの再興(商業、漁業、水産加工業、観光など)▽新たなビジネスの創出、起業▽にぎわいの再生--を事業の柱に掲げた。事業者の経営支援、起業・新事業支援や農林水産業の第6次産業化支援、中心市街地の再生などを推進し、早期の復興実現を目指す。
 こうした活動を展開する上で、まちづくり会社がより力を発揮するためには、「契約時にプロポーザルや公募提案型を採用したり、公募期間を短くするなど、まちづくり会社に合った入札方法や契約制度などを整えるべき」とも提起。「最低価格が最良ではなく、経済的に最も有利(ベスト・バリュー)という考え方を導入するべきだ」と主張する。